1月2月の管理釣り場トラウトフィッシング攻略テクニック【初心者向け】

 厳寒期。魚の動きは水温次第ですが、悪いなりに池の底で安定する時期。池の中の環境は必ずしも良くはないものの、攻略の仕方が絞れてくるので初心者でもチャレンジしやすい時期です。そんな1月2月の管理釣り場の基本的な釣りのアプローチをまとめました。

1月2月の管理釣り場で覚えておきたい事

良い所

 ベタ底安定の時期。池の濁りも強くなる時期。水温が低下することで川水、池水ともに水に溶け込む酸素の量である②溶存酸素量(DO)が高くなる時期です

悪い所

 降水量が少ない時期で換水が悪い。降雪量が多い地域は冬季閉鎖する事もあるので注意。水温が下がりすぎるとニジマスの動きは極端に悪くなる。太陽がまだ低く、山影に入る時間が早い。

 池が十分に冷える時期。池が蓄えられる酸素量が多くなります。年末年始を経て池に放流される魚のストック量が多くなっても酸欠になりにくい時期です。

初心者を連れていくなら

 寒い時期ですがボトムからの巻き上げなど、釣り方が絞れる時期ですので案外初心者でもチャレンジしやすい時期です。

1月2月の管理釣り場攻略

スプーンの釣り

エリア1月レンジ

【スプーン】巻き上げ

 まずやってみたいのがボトムからの巻き上げです。①キャスト後に10秒待ってからリールを巻き始めてみてください。②最初のひと巻きはラインのと竿先をなるべく一直線にしたいので多めに巻きます。③その後はリールを巻くスピードは1秒に1回転程度で手元までゆっくり巻きます。
 ④あとは巻くスピードを若干遅くしてみたり、スプーンの色を替えてみたりの繰り返しです。

 慣れてくるとラインスラック(糸の弛み)加減を見て底まで落ちた事が分かるようになってきますので、そこから巻き出しても大丈夫です。

【スプーン】ボトムトレース・デジ巻き

 スプーンを着底後、リールを半回転程度回し、一旦止め。。。リールを半回転程度回し、一旦止め。。。を繰り返します。動きのイメージとしては、池の底から少し巻き上げて、フォールして着底。を繰り返します。ボトムバイブレーションの動きをスプーンでやる感覚です。

 トラウトが底になにか動いているな?という事を認識させて拾わせる(魚は手がないのでクチをつかいます)イメージです。

クランクの釣り

エリアクランク 1月

【クランク】ボトムノック

 この時期は末尾にDRが入っているタイプのクランクをメインに使います。池の深さにもよりますが ①5~6回転程度早巻きで潜らせます。 そのあとは②1秒一回転程度で巻きます。

 晴れた日の日中暖かい時間は魚がうわずってくる事もあります。その時はDR系からMR(ミディアム)系に換えて3回転程度潜らせてから、先ほどよりはゆっくりめに巻き、中層を探ってみるのも良いでしょう。

その他の釣り

エリア1月 その他

ボトムバイブレーション・羽ジグ系

 一度ルアーを池の底に着底させます。竿先を上げてルアーを持ち上げるようにし、ナチュラルにフォールさせます。これをリフトアンドフォールと呼びます。これを繰り返します。
 だいたい底から10cm~15cm程度の持ち上げを目安にし、あとはその日の釣れ方を見て30cm程度大きく持ち上げてみたり、5cm程度小刻みに持ち上げてみたりを繰り返します。

トルネード系

 一度着底させてからゆっくり巻きだします。 それだけ!

ポンドの釣り

この時期の朝は「日陰」より「ひなた」

 水温が下がるこの時期は、特に朝のうちは魚も水温が高めな方を好みます。

 冬場でも太陽が上がり、水温がゆるみだすと魚が上ずり回遊をする時もあるので、晴れた日ならお昼頃は中層レンジのフォローは必要です。

午後の山際はローライトパターン

 山際の釣り場は日が陰るのも早い時期。陰った後のローライトのパターンも意識しておくといいかもしれません。

渓流釣り場の釣り

1月の渓流釣り場、「上流:イン」、「下流:アウト」どっち?

 水が入ってくるイン側か、水が出ていくアウト側か?どちらがいいかは釣り場次第ですが、この時期は水温が高めになりやすいアウト側が基本安定します。言ってしまえば「イン」「アウト」どちらの方が、より魚が好む適水温に近いか?が全てです。もし10℃台の水温の水が通年で入る湧水を使っているエリアならイン側でも釣れます。

渓流管理釣り場で冷水に強い魚 イワナ

イワナ

 イワナは冷水適正があり冬場でも良い動きを見せます。渓流系の管理釣り場のイワナはミノーなどでよく釣れます。尚、管理釣り場以外の一般渓流などではこの時期は禁漁期間である事が多いので注意しましょう。

季節風の時期・風対策

管理釣り場 風
 太平洋側は強い風が吹く事が多い時期。強風対策が必要になります。風でラインが押されたり、魚が寄ってしまう事があります。

 釣りの目安としては風速5~6mまでが楽しめる範囲内です(手漕ぎボートで楽しむ方は3m程度までが目安です。風が強くなって5mを超えてくると自力で戻るのが困難になります)

【詳しくはこちらをご覧ください】
エリアフィッシングにおける風の影響とは?

用品

リールに巻くラインは?

 総合的には感度の良いエステルラインが良い時期ですが、底を取るこの時期は重めのフロロカーボンラインも候補にあがります。ライン選びはタックル全体のバランスを整える必要があります。竿は小径ガイド(ラインを通すガイドの穴が小さい物)が良い。近年では型番の末尾が「-e」などエステルライン対応の竿もあります。リールは2000番が無難(1000番などスプール径が小さすぎると扱いが難しくなる場合もあります)。分からない時は釣具店などで相談すると良いでしょう。

 初心者のうちは扱い易いナイロンラインでも十分です(主にどの釣り場でもレンタルタックルに採用されている普及品)が、ナイロンラインの特徴として「沈みが若干遅い」という点だけは覚えておいてください。

慣れてきたらPE+リーダーも

ボトムがメインとなるこの時期は高感度のPEラインが活躍します。PEラインは感度は高いものの水の中の視認性が高く、対象となるトラウト類を警戒させてしまいます。ですのでメインラインとルアーの中間に1.5~2m程度、透明度の高いリーダーを結節する事で魚の警戒感をやわらげます。
 リーダーは透明度が高い(水馴染みが良い)[ナイロン][フロロカーボン]が選択肢となります。特に警戒心が高いヤマメ・サクラマス系を狙う場合は細いものにチャレンジする事もありますが、ニジマスが対象の場合は強度があるものの方が切れにくく扱い易いでしょう。

1月2月の管理釣り場まとめ

 1月のエリアトラウトは基本的に魚は底につく時期。ボトムを意識した釣り方になります。焦ってすぐに巻きださず、しっかりと底まで落とす事を意識すれば決して難しい時期ではありません。またエリアトラウトにおいてボトムの釣りは冬場だけでなく1年を通して通用する釣り方です。このボトムで釣り易い時期にしっかりとボトムフィッシングを練習しておくと、トラウトフィッシングで釣果をあげるための引き出しの幅が増えます。

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