蒸気霧 (じょうきぎり)

蒸気霧

 秋。早朝に釣り場に着くと湖面にうっすらと白いもやがかかり、幻想的な風景が出迎えてくれる事があります。秋~春先にかけて温かい水温の上に冷たい空気が流れ込んできたときに発生しやすい。水温と気温差が8℃以上が発生の目安。池や湖の水面が冷気で冷やされる事でターンオーバーに繋がっていきます。
 夏を越した水温の高い秋の池で発生するのが顕著ですが、春に太陽が高くなり池の水温が上昇しだした頃に寒気が入る4月頃でも見かける事はあります。

釣りへの影響

池の水位の変動

 蒸気霧が発生する水源はもちろん「釣り池の水」です。秋から冬にかけても潤沢に水の取り入れを確保できる釣り場は特に気にしなくても良いでしょう。しかしあまり水を取り込めない池の場合は深刻度が増します。水蒸気として大気に放出された分はそのまま風で押し流されるか、周囲の草木に吸収されてしまいますので、僅かではありますが水位に影響を及ぼします。過密に魚が入っている釣り場では水位が下がる事で池全体の酸素量が減るなど、状況悪化につながりやすくなりますので特に注意が必要です。

ターンオーバーの兆候のひとつ

 蒸気霧は水温との温度差が8℃以上が発生の目安となります。冷たい空気が表面水温を冷ましている状態ですので、水温によるの水の比重の違いからターンオーバーが現在進行形で起きているという事になります。
 →詳しくはターンオーバーの項目をご覧ください。

ターンオーバー

ターンオーバー
水深15mより浅い池や湖などでの水の層の温度差で水が循環する現象。この状況になると魚が釣りづらくなる事もある。 解説 水温差による水の層の置き換え 『池の呼吸』  主に秋口の気温の低下とともに徐々に表層水面の水温が低下した時に起こり易いとされている。非常に冷たい雨が大量に降れば夏...

気温が氷点下の時はガイドが凍る事も

 氷点下で蒸気霧が発生している時に池の傍で釣りをしているとガイドが凍りつく事もあります。朝イチから釣りをする場合はガイド用氷結防止スプレーなど用意した方が良いかもしれません。しかし「蒸気霧」はよく晴れた放射冷却の朝に起こりますのですこし時間が経てば太陽光で空気も温まってきますので自然と融ける事も多いです。

まとめ

 寒い日の朝、釣り場に幻想的な雰囲気を演出する蒸気霧(川霧)。釣りにはマイナスに作用する事が多いという事を覚えておいた方がいいかもしれません。

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